人間は猿から進化し、そのまた昔は、、、と言うダーウィンの進化論は誰しもご存知かと思います。私たちが子供の頃、生物の授業では「一匹のアメーバのような単細胞生物がこの地球上に突然生まれて、何億年か何十億年の間に突然変異を繰り返して進化を続け、人間になったのだ」、そして社会の授業では「人間の祖先は700万年前に現れた猿です」と習ったものです。アウストラロピテクス、クロマニヨン人、懐かしい単語です。最近では、自民党のTwitterで炎上し、「環境への適応」であって「変化」ではないと言う少し苦しい言い訳は記憶に新しいかと思います。

しかし、近年の米ロックフェラー大学マーク・ストークル氏とスイス・バーゼル大学のデービッド・セイラー氏の遺伝子研究より、今日地球上に生息する生物種のうち、ヒトを含む全体の9割が20万年前~10万年前に出現したことが明らかになりました。つまり、人間は10〜20万年前に突然現れ、猿から進化したものではないこと言うことです。では、その時何が起きたの???と言う話は、都市伝説の番組を参考にしてください。

歯科において都市伝説は?一つはアンテの法則です。ご存知の通り、アンテの法則(Annteの法則:1926年)とは、固定性ブリッジにおいて、支台歯の歯根表面積の総和は補綴される欠損歯のそれと同等以上でなければならないとする概念であります。この概念は日本の歯科における保険診療の適応判定基準とされていますが、単純に歯根表面積で臨床判断全てを語るのは難しく、今ではその法則は間違っていると解釈されています。ブリッジの設計は、欠損部位の大きさ、スパン、歯周病の状況、咬合状況、使用材質、ブラキシズム等の有無に加え、患者様のブラッシング状態に左右さます。

これら「ダーウィンの進化論」と「アンテの法則」の類似点は何でしょう?それはエビデンスの低さです。一臨床家・専門家の意見や考えは、エビデンスレベルが低いです。これは低いからといって間違っているわけではありません。意見や考えを持った人の治療には問題ないですが、何も考えずにただ専門家の意見や考えを真似すると問題が起こってしまうということです。専門家の意見や考えは、長年試行錯誤し様々な失敗や気付き等によって完成されます。その詳細や深い理解なくしては、真似事は失敗してしまうことが多いということです。

アンテの法則に従いブリッジ治療したらそれが失敗してしまった、、、これは法則が間違っているのではなく、自身の知識と経験が無いことが失敗へと導いた結果です。患者様個々が異なるので、自ずと対応も異なります。床矯正治療においては年齢と歯牙年齢は重要な診査項目です。上顎犬歯が7歳で生えてくるお子さんもいます。

エビデンスレベルが高ければ高いほど予知性の高い結果がもたらされますが、エビデンスレベルが低くてもそこに行き着く過程に確固たる理由があれば予知性の高い結果がもたらせると思います。普段の診療において、「なぜ?」と言う研究者的な心がけを持つことで、気づかないうちに予知性の高い診療技術が身についていきます。「なぜ?」この話をしだしたのか、信じるか信じないかはあなた次第です!